近年は、新卒社会人の3年以内離職率が増加傾向にあります。

就職をやっとの思いで勝ち取ったのは良いものの、結局、ミスマッチングが起きてしまい、離職してしまうというものです。

また、ベテランと言われる域に達した方の中にも、転職を考えている方が多いと言います。

この傾向は、大企業で顕著になっています。

大企業の場合、多かれ少なかれ経験できることは限られており、誰がやっても同じような仕事が多いからだそうです。

つまり、今は多くの人が一度は「転職」を考える時代だということです。

入社した会社に一生、恩義を尽くす時代は昔のものとなりつつあります。

理想的な転職が求められているのが、現代の特徴です。

ですが、転職においても成功・失敗があるのは事実です。

実際、書店などに行っても「転職はするな!」「転職における失敗例」などといったタイトルが目につきます。

そう、今や転職においても「プロフェッショナル」が求められている時代なのです。

とは言っても、転職における「プロフェッショナル」とはどのような人でしょうか。

おそらく、ほとんどの方にとっては馴染みがないものだと思います。

そう、転職におけるプロフェッショナルを知らずして、転職に挑むのは無謀だということです。

そして、その「プロフェッショナル」に当たる人材こそが、「転職エージェント」です。

では、この「転職エージェント」とは何者なのでしょうか?

まず、結論から申しますと、「転職エージェント」という資格は存在しません。

つまり、誰でもなることはできます。

ですが、当然、実績を上げているエージェントがいる一方で、全く成果を出せないエージェントもいます。

転職を考えている方は、信頼できるエージェントを選ぶ「目」を養う必要があります。

ですが、多くの方にとって、それは大変困難です。

そこで、良いエージェントと悪いエージェントの見分け方を可能な限り、伝授してみたいと思います。

まず、「実績」を掲載しているかどうかをチェックしてください。

過去数年分の実績が掲載されている業者は、たいてい信頼できます。

ですが、実績が全く掲載されていない会社は、信頼に値しません。

最悪の場合、「幽霊会社」の可能性もあります。

顧客から手数料を徴収して、雲隠れしてしまうのです。

これは災難ですよね。

こうした罠に引っかからないよう、必ず、実績はチェックしてください。

次に、「手数料」をチェックしましょう。

もちろん、同じサービスを受けるのであれば、安い方が良いと思うのが通常の心理でしょう。

ですが、転職エージェントの場合、むしろ安い方が問題です。

自信のある業者は、それなりの手数料を取ります。

ですが、安売りをアピールしてくる業者は、自信がないことの裏返しである可能性が高いです。

極端に安い手数料を売りにしている業者は、眉唾物です。

仕組み

転職エージェントとはどのような仕組みなのでしょうか?

おそらく、ほとんどの皆さんはご存じないと思いますので、以下に詳しく書いていこうと思います。

まず、正社員を求める企業が転職エージェントに登録します。

その際、企業はどのような人材が欲しいのかをなるべく具体的にしておきます。

例えば、「大手企業で3年以上の在職経験」「公認会計士有資格者」「海外での在職歴5年以上」といった感じです。

条件は、具体的であればあるほど、マッチングしやすいということも合わせて書いておこうと思います。

次に、転職を希望する個人が登録します。

もちろん、個人もどういった企業、業種を希望しているのかを明らかにする必要があります。

例えば、「都心での営業」「管理職としてのマネジメント」「英語、中国語を活かした商談」などです。

その際、従来所属していた企業ではどのような仕事をしており、また、どのような点がミスマッチングだったのかも合わせて書きます。

こうした情報をもとに、企業と個人を引き合わせるのが、転職エージェントの仕事です。

合いそうなペアを見つけたら、エージェントから企業側へ連絡が入ります。

企業は、その個人の経歴や希望職種などを見て、面談をするか否かを判断します。

もちろん、面談をしないという判断もアリです。

晴れて、面談に至り、そのうえで両者が合意すれば、両者の間に雇用契約が締結されます。

このように、企業と個人の仲介役を担うのが「転職エージェント」の役割です。

無事に転職が決まると、転職エージェント側に報酬が入ります。

報酬についての基準はありません。

業者によってまちまちです。

ただし、「相場」と考えられているのは、年収の30%と言われています。

つまり、転職が決まった方の年収が500万円の場合、約150万円が転職エージェント側に入ります。

転職エージェントの利益率は、かなり高いということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

では、なぜ、このような暴利に近い報酬設定であっても、転職エージェントは成り立つのでしょうか?

それは、やはり「信頼」でしょう。

一般的な求人サイトやハローワークでは、なかなか投資に見合うだけの成果が得られません。

最悪の場合、「掛け捨て」になってしまうこともあります。

ですが、転職エージェントの場合、この道のプロフェッショナルですから、高い確率でマッチングさせることができます。

そうした「信頼」に対する投資として、この高い報酬が設定されているのです。

一般的に、「人」をビジネスの対象とする考え方は、日本ではあまり浸透していません。

ですが、転職エージェントは、そうしたビジネスモデルを構築し、従来の転職に対する考え方を変えようとしています。

それを生かすのも殺すのも、利用者次第です。